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モーションキャプチャーとは?種類や使用場面を解説!

この記事をご覧のみなさん、こんにちは!

みなさんは、モーションキャプチャが一体どういうものか、ご存知ですか?

モーションキャプチャーとは、最近のロボットなどの機械開発の技術や、YouTubeなどでの配信のVキャラクターを動かすのに使われています。

最近ではモーションアクターという仕事もあるほど需要が高まっています。

そこで今回は、「モーションキャプチャーとは何か」を紹介していきます!

この記事を最後まで読むと、以下のことが分かります。

・モーションキャプチャーとは何なのか
・モーションキャプチャーの種類
・各モーションキャプチャーの撮影の仕組み
・各モーションキャプチャーの活用場面
・各モーションキャプチャーのメリット・デメリット

ぜひ、最後までご覧ください!

モーションキャプチャーとは

まず、モーションキャプチャーとはどんなものなのか、ご紹介いたします。

モーションキャプチャーは、人や物の動きをデジタルデータに変換する技術のことです。

エンターテインメント、スポーツ科学、スポーツ医学、動作の計測や制御など、ありとあらゆるところで最近活躍している技術になります。

最近では、VTuberさんがこれらを使用しながら撮影することにより、自分のキャラを縦横無尽に動かしながら動画にしていたりしています。

その他にもエンターテインメント分野では、映画やアニメなどの映像作品や、YouTubeなどで自分の隣に3Dキャラを置いて「踊ってみた」の動画を上げたりなどがあります。

映画の作品例を挙げますと

  • アバター
  • アベンジャーズやハルク、アイアンマンなどのマーベル作品
  • パイレーツ・オブ・カリビアンやアラジン、美女と野獣などの実写版のディズニー映画
  • パディントン
  • ソニック・ザ・ムービー
  • 名探偵ピカチュウ

などがあります。

この中でも、特にアバターは有名なのではないでしょうか。

スポーツ分野では、一流のスポーツ選手などの動きの研究やフォームの研究、どのような体勢になるとケガをしやすくなるのか、ケガをしにくくなるのかの医学的部分などで活躍しています。

動作の分野では、アーティストが作品を作る時の動きをリアルタイムにトレースして、ドローンが同じ絵を描画したり、人の手と同じ形をした機械が人の手の動きをトレースして動いたりなど、リアルタイムでどれだけ正確な動きが出来るのかの研究開発で活躍しています。

モーションキャプチャーの種類

では、次にモーションキャプチャーシステムの種類や、どういった場面で活躍するのか、撮影の仕組みやメリット・デメリットについて解説します。

モーションキャプチャーは主に

  • ビデオ式
  • 慣性式
  • 光学式

があります。

それぞれを解説していきます。

ビデオ式(画像式)モーションキャプチャー

まずは、ビデオ式です。

ビデオ式モーションキャプチャーシステムは、複数台のカメラを使って動きを追跡・分析するシステムです。

後に説明する慣性式や光学式と違い、関節など中心となる部位を示すためのマーカーが必要ありません。

ですが、より精度を高めるためにマーカーを付けて計測することも可能です。

撮影の仕組み

ビデオカメラや、ハイスピードカメラを複数台使用して撮影を行います。

その後、撮影の対象と背景を分離し、対象のシルエットを抽出します。

抽出したシルエットを基に、自動で骨格モデルが作成されます。

位置と角度を抽出して、関節角度などが割り出されます。

ビデオ式はこのようにして撮影を行います。

マーカーが無くても、自動で骨格モデルが作成されるのが特徴です。

活用場面

マーカーを付けずに計測することが可能ということは、いつもと同じ動作で計測することが出来るということです。

なので、スポーツ選手などが試合中さながらの動きや普段のトレーニングの時の動きをほぼ完全再現することが出来ます。

このシステムを利用して、トレーニングの時にフォームの改善などに活用されています。

また、マーカーを利用することが難しい、顔の表情を追跡・分析にも利用されています。

このままの状態で活用される時もありますし、のちに説明する慣性式や光学式と組み合わせて活用される時もあります。

普段と同じような動きを撮りたい時、マーカーを付けた状態で撮影するのが難しい時に主に活躍します。

メリット

何度か紹介しましたが、マーカーが不要な点は他にはないメリットになります。

マーカーが不要になることにより、リハビリ中の方でも体に負担をかけることなく撮影が可能です。

また、スポーツ選手や激しい動きを撮る場合にも体に負担をかけない上に、いつも通りの動きで撮影出来るのもメリットです。

もう一つのメリットが、試合中でもキャプチャ可能だという点です。

望遠レンズを使用して撮影すれば、広い場所でも撮影が可能です。

野球やサッカーのスタジアムや、陸上などの運動場でもキャプチャすることが可能であるのも特徴です。

デメリット

先ほど、マーカーが不要な点をメリットとして上げました。

しかしマーカーが不要な分、精度が低くなってしまいます。

計測などをする時に、光学式などと比べて計測の精度が劣ってしまいます。

マーカーを使用しないで撮影する時は、手動でデジタル化したり、抽出したシルエットから自動で骨格モデルを作成します。

ですが、あくまでもカメラで撮影した見えている画像から算出されることになりますので、精度が落ちてしまいます。

また、リアルタイムでの反映性が低いのもデメリットです。

ビデオ式は、動きをリアルタイムで反映させるのではなく、撮影したデータを元に解析するのが主なので、リアルタイムでの反映性がどうしても低くなってしまいます。

慣性式モーションキャプチャー

次に紹介するのは、慣性式モーションキャプチャーシステムです。

慣性式モーションキャプチャーシステムは、体に慣性センサーというものを装着し、そこから得た加速度・角速度・方位を骨格モデルに当てはめることで、体の動きを計測することを目的としたシステムです。

また、これらを計測するために「左右」、「上下」、「前後」のx軸・y軸・z軸の3軸が活用されています。

撮影の仕組み

慣性センサーには加速度計やジャイロセンサーが一般的です。

慣性式のモーションキャプチャーには、そこに更に地磁気計が加わった加速度計の3軸+ジャイロセンサーの3軸+ジャイロセンサーの3軸を利用した9軸慣性センサーが主に使われます。

また、製品によっては気圧計の1軸を含めた10軸センサーを使用しています。

では、この「加速度計」、「ジャイロセンサー」、「地磁気計」とは何なのかを簡単に説明します。

  • 加速度計・・・直線的な動きの方向と距離を測定します
  • ジャイロセンサー・・・回転した時の動きの方向と向きの変化を測定します
  • 地磁気計・・・地球にある地磁気を検出することで、方角を測定します

では、実際にどのように撮影されるのでしょうか。

ここから解説していきます。

まず、撮影する方の体の部位ごとに、動きを計測するための慣性センサーを装着します。

撮影が始まったら、動いてもらいます。

体の各部位に取り付けた慣性センサーから、加速度・角速度・方位情報を取得します。

それらの情報を基に、骨格モデルの骨にあたる部分と関節にあたる部分に、動きを置き換えていきます。

そうすることで、位置や姿勢なども割り出すことができます。

これでひと通りの撮影が完了します。

位置を算出する他に、接地補正機能や、磁気によるドラフトの補正機能など、ソフトウェアに性能により精度が大きく左右されてしまうのが慣性式の特徴でもあります。

活用場面

慣性式は場所の制限やスタジオを用意する必要が無いので、幅広い場面で活用されています。

また、遠隔からの操作が可能となります。

なので、人の動きを感知して動くロボットを操作する研究に活用されています。

これは、5G通信の技術と融合して災害地に送る救助ロボットの開発などにも活用されています。

慣性式は場所の制限がなく、外での撮影も可能なので、歩行動作の解析にも一役買っています。

歩行時の関節角度などの計測を行い、歩行時の動作を分析し、ロボットなどの開発に役立ています。

また、ビデオ式と同じように体のあるパーツをキャプチャーするのにも活用されています。

それは、手の指のキャプチャーです。

慣性式はビデオ式や後述する光学式よりも、指の動きのキャプチャーが得意です。

慣性式は細かい手の動きや手の甲の丸みまで再現することができます。

全身を撮影する時は、全身を光学式で撮影して、顔はビデオ式、指は慣性式で撮影されることがあります。

メリット

慣性式のメリットは、先ほども紹介したように場所の制限がないことです。

体にセンサーを付けてデータを取得するため、カメラやその他の機材も設置する必要がありません。

なので、急な坂道など機材の設置が難しいようなところでも撮影が可能になります。

設置が必要ないということなので、スタジオを準備する必要が無い点も同様にメリットと言えます。

また、閉所などでも撮影が可能となります。

カメラや機材などの外部からのセンサーが必要なく、あくまでも体に付けたセンサーでデータを取得しているため、エレベーター内のような極々狭い空間でのキャプチャーが可能です。

また、ポケットなど目に見ることが出来ない場所での指の動きや、人と人とが密着している状態の動作など、光学式システムやビデオ式システムではキャプチャーするのが難しい条件でも測定することが出来ます。

デメリット

慣性式のデメリットは、位置精度が低いことです。

位置は絶対位置を計測しているわけではなく、算出して計測しているため、どうしても位置に対する制度が低くなってしまいます。

また、時間経過によっても誤差が蓄積してきてしまいます。

他には、磁場による影響が大きいことです。

慣性式は磁場による影響を受けやすいです。

場所を選ぶことなく測定できる慣性式ですが、磁場が不安定な場所で計測すると、取得するデータも不安定になってしまう可能性が高まります。

光学式モーションキャプチャー

最後に紹介するのは、光学式モーションキャプチャーシステムです。

光学式モーションキャプチャーシステムは、複数台のカメラを使って体や物に付けたマーカーの位置を解析するシステムです。

先ほどまで紹介した方式よりも精度が高く、マーカーを付けることさえできれば、人でも物でも計測可能なため、最も幅広い分野で活躍している方式です。

撮影の仕組み

光学式モーションキャプチャーはカメラが赤外線を発光したものを照射し、その光を反射したマーカーをキャッチして計測を行います。

この計測で使うマーカーは「再帰性反射材」という、届いた光を拡散させることなく、入射角と同じ方向に反射させる特性を持つ素材が使われています。

カメラが照射した光量を保ったままカメラに反射させることが出来るので、この方法で撮影することが可能になります。

そして、このマーカーからの反射でx軸とy軸を算出することができます。

更に複数のカメラを使用して異なるアングルから同一のマーカーをキャッチすることで、z軸を算出することができます。

こうすることにより、3次元で対象を捉えることが可能になります。

活用場面

先ほど説明した映画で使われるようなモーションキャプチャーはほとんどが光学式を用いています。

また、昨今ではVTuberにも使用されます。綺麗に動いているVTuberも光学式が用いられています。

その他にも、位置をリアルタイムで算出することでドローンの上に棒を立てて、その棒を倒さないように自動制御するという開発にも使用されています。

メリット

光学式のメリットは何といっても他の方式と比べて位置精度が高いことです。

撮影環境にも左右されますが、そのほとんどのシステムで1mm以下の精度で測定ができます。

また慣性式やビデオ式と違い、マーカーを付けることが出来れば、人でも物でも計測可能なのが最大のメリットと言えます。

デメリット

光学式のデメリットは、計測できる環境が限られてしまうことです。

光学式はカメラとマーカーで計測するため、カメラの設置が必要になります。

つまり、設置が出来なければ計測自体が不可能となります。

また、カメラがマーカーをキャッチする形式上、障害物や動きによってマーカーを見失ってしまうことがあるのもデメリットです。

見失ってしまうということは、計測が出来なくなってしまうことに繋がるので、障害物に注意する必要があるでしょう。

モーションキャプチャーまとめ

今回は、モーションキャプチャーについて解説しました!

この記事の内容をまとめると、以下のようになります。

  • モーションキャプチャーには種類がある
  • 最近では映画やVTuberにも活用されている
  • 災害用の研究もされている
  • 各方式を組み合わせて使用する時もある

みなさんもぜひ、この記事を参考にしてみてくださいね!

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最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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