麻雀の基本役を覚え、効率的な牌効率を身につけた中級者の皆さん。今、このような悩みを抱えていませんか?
初心者は「どうアガるか」に全神経を注ぎますが、中級者が上級者へステップアップし、安定して放銃率を下げるために必要なのは、「どう負けないか」、すなわち「押し引きの判断基準」を自分の中に確立することです。

Mリーグなどのプロの対局を見ていると、驚くほどあっさりと好形の手を崩してオリる場面があります。一方で、「そこから行くの?」というような危険な勝負を挑む場面もあります。これらはすべて直感ではなく、「期待値」に基づいた冷徹な判断です。
この記事では、「アガりたい」という本能を抑え、トータルで勝ち越すためのロジカルな思考法を徹底解説します。
あわせて読みたい: プロの押し引きをリアルタイムで学びたい方は、[Mリーグ観戦入門記事]もぜひチェックしてみてください。
1. なぜ放銃が止まらないのか?「ゼンツ」の意味と無謀な勝負の正体
麻雀で負け越している人の多くは、放銃した後に「運が悪かった」で済ませてしまいがちです。しかし、厳しいようですが、放銃の多くは「基準のない判断」が生んだ必然の結果です。
中級者が陥りやすい、間違った押し引きのパターンを整理しましょう。
① 「ゼンツ(全突っ込み)」の意味を勘違いしている
「ゼンツ」とは、相手の攻撃を無視して自分のアガリだけを目指して押し切ることを指します。
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NGパターン: 自分の手が高いから(満貫あるから)といって、相手の先制リーチに対してノーテン(未完成)から闇雲に押すのは、戦略的なゼンツではなく、ただの「無謀」です。
② 「ベタオリ 判断」が遅すぎる
「あと1枚でテンパイだから」「この牌は通りそうだから」と、判断を先送りにしていませんか?
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NGパターン: 相手のリーチに対して、1枚でも危険な牌を切った後に「やっぱり怖いからオリる」というのは最悪の手順です。中途半端な押しが、最も放銃率を上げてしまう原因になります。
③ 守備を「負け」だと思っている
「オリてばかりでは勝てない」という強迫観念が、無用な放銃を招きます。守備力とは「何でもオリること」ではありません。「損な時は徹底的に逃げ、得な時だけリスクを取る」。このメリハリこそが、麻雀の勝ち組に入るための唯一の道です。
2. 投資の視点で判断する!「押し引き」を決めるロジカル3ステップ
麻雀の押し引きは、ビジネスの投資判断と同じです。「リターン(打点)」と「リスク(失点)」、そして「成功率(アガリ率)」を天秤にかけましょう。
以下の3つのステップで、あなたの判断基準をアップデートしてください。

ステップ1:自分の手の「価値」を客観的に点数化する
自分の手が、相手の攻撃を跳ね除けてまで戦う価値があるかを確認します。
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打点: 満貫クラス(リーチして8,000点以上)あるか?
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スピード: すでにテンパイしているか?(イーシャンテン以下は原則撤退)
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待ちの良さ: 両面待ち(4-7待ちなど)以上か、それともカンチャンなどの愚形か?
ステップ2:相手の「脅威」を正確に測る
相手がいつ、どれくらいの強さで攻めてきているかを見極めます。
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先制リーチへの対応: 自分がノーテンからリーチに突っ込むのは、期待値が極めて低いです。
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仕掛け(鳴き)の速度: 2副露(2回鳴いている)している相手に対して、ドラが見えていない場合は、リーチと同等の警戒が必要です。
ステップ3:【永久保存版】押し引きの「黄金判断基準」
迷った時は、このルールを徹底してください。これだけで放銃率を下げることが可能です。
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【自分がノーテンの場合】
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ベタオリ 判断: 「即オリ」一択。
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理由:アガリ(リターン)がない状態で失点リスクを負うのは、ただの損失です。安牌(アンパイ)が1枚でもあれば、それを切りましょう。
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【自分がテンパイしている場合】
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「満貫・両面待ち」なら押し: 相手が誰であっても勝負すべき、投資価値の高い「勝負手」です。
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「安手・悪い待ち」ならオリ: 2,000点程度の手で、待ちも悪い場合は、相手のリーチが来た瞬間に手を崩しましょう。
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【自分がイーシャンテンの場合】
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判定:原則「ベタオリ」。
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理由:テンパイしていない状態からの押しは、放銃率がアガリ率を大きく上回ります。これを徹底するだけで成績は激変します。
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3. Mリーグの神回避に学ぶ!プロの「放銃率を下げる」技術
言葉だけではイメージしにくいという方は、ぜひMリーグの公式切り抜き動画や対局をチェックしてみてください。
特に注目すべきは、渋谷ABEMASの多井隆晴選手や、U-NEXT Piratesの小林剛選手の守備です。彼らは、自分の手が「戦う価値なし」と判断した瞬間、どんなに綺麗な形の手牌でも迷わず壊して、完璧なベタオリを見せます。
4. 「撤退」は攻めの一部!引く勇気が生む圧倒的な安定感
「オリることは負け」という古い考えを捨てましょう。戦略的なベタオリを極めることには、役満をアガるのと同じくらいの価値があります。
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「平均順位」が劇的に改善する: 麻雀において順位を上げる最短ルートは「アガリを増やす」ことではなく、「放銃による大失点を減らす」ことです。
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攻めるべき時に「全力」で攻められる: 引く基準が明確になると、逆に「ここは押していい」という場面で迷いが消えます。最強の盾(守備力)があるからこそ、最強の剣(攻撃力)を全力で振れるのです。

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メンタルが安定する: 「基準通りに打って放銃したなら、それは事故」と思えるようになります。感情に左右されず、常にベストな判断を続けられるのが「強い雀士」の条件です。
5. 「押し引きを変えて、勝てるようになった」
この記事の理論を実践し、放銃率を下げることに成功した中級者の方々の声です。
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「放銃率が15%から11%まで下がりました」(30代・男性) 「これまでは『ドラがあるから』という理由だけでゼンツしていました。基準を『ノーテンならオリ』と決めてから無駄な失点が消え、安定して段位が上がるようになりました。」
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「ベタオリの判断が早くなり、ラスを引かなくなった」(20代・女性) 「以前はオリるのが悔しかったのですが、当たり牌を抑えきった時に『プロっぽい判断ができた』と快感を得られるようになり、麻雀がもっと楽しくなりました。」
6. 【まとめ】最強の盾を持つ者が、最後に卓を支配する
麻雀は4人のうち1人しかアガれません。つまり、単純計算で「4回のうち3回は、自分以外がアガる可能性がある」のです。
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自分の価値を知る:打点、速度、待ち。
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相手を敬う:先制リーチには敬意を持って、安牌を探す。
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撤退を誇る:完璧なベタオリは、技術の結晶です。
今日からあなたの心に刻んでください。「撤退は逃げではない。次局に勝利を繋ぐための、前向きな戦略である」と。
冷静な判断基準で卓を支配する「軍師」への第一歩。次回の対局で、あなたが冷徹な基準のもと、華麗に守り切り、そして鋭く攻め勝つ姿を楽しみにしています!

さらなるステップアップのために
この記事で紹介した「押し引き」をマスターしたら、次は「安牌がない時の逃げ方(スジ読みやカベ)」の学習へ進みましょう。
また、最新の戦術を学ぶには、[Mリーグ公式サイト]や[ABEMA麻雀チャンネル]での実戦観戦が一番の近道です。プロの打牌を「自分ならどうするか?」と考えながら見ることで、あなたの判断基準はさらに磨かれていきます。














